100%な朝を迎える方法

平凡な毎日の何気ない出来事を切り取っていく

「感謝」

その高齢の女性の口癖は
「感謝、感謝」だった

何かをしてあげると
「感謝、感謝」
食べ物を食べる時も
「感謝、感謝」
歩いている時でさえ
「感謝、感謝」
あんまりたくさん言うものだから
周りの人もつい可笑しくなって
言い方を真似てその方に返す
「感謝、感謝」って

本当は
口癖なんかじゃなかったんだって
今更ながらに思う
施しを受けた時に相手に感謝
食材の命、作ってくれた人に感謝
歩けることに感謝
その方にとって当たり前の全てが
感謝に溢れていたのだ

亡くなった時
実娘が私に送ってくれた
香典返しの最後に記されていた言葉

たくさんの想い出に
「感謝、感謝」