ある夕方のこと
隣の家に住む同級生の女の子と
家の前でドッジボールを
投げ合っている
どちらも無言で 延々と
なんでそうなったかは
思い出せない
ただ ボールの
アスファルトを弾む音だけが
少しずつ 少しずつ
見えなくなってくる景色だけが
記憶にずっとひっかかっている
真っ暗になって家に帰ってきて
時計の時刻が
7時をとっくに過ぎていることを知る
夏の昼って随分長いんだなって
感じた
夏の一番昼間の長い日って
どれくらいまで明るいんだっけ
そう思う時
いつもこの光景が思い出される
そして時間の流れって早いんだなって
いつも思う