100%な朝を迎える方法

平凡な毎日の何気ない出来事を切り取っていく

「名前」

ありきたりな苗字だから
それもあって声をかけられた時
それが自分のことだと
気づかなかった
コピー機に同時に近づいて
席が近いからまた来ると言って
譲った
ずっと前少しだけ仕事をしただけで
今はほとんど顔を合わすこともない
なのに名前を覚えてくれていて
あいたことをわざわざ教えてくれて
ひどくひどく恐縮した
そして
認知されているという喜びのこと

でも僕は 彼女の名前を
未だもどかしくも思い出せないでいる