100%な朝を迎える方法

平凡な毎日の何気ない出来事を切り取っていく

「いつまでも」

いつまでも続く日々と思っていた

父子家庭の家だった
でも、一人娘との仲は極めて良かった
もういい歳なのに
季節を駆け巡って出て歩き
天気が悪ければカラオケ
腹が減ればラーメンを啜りに
見たい映画があればポップコーンを共有した

そんな彼女も高校受験を迎えた
梅雨が開けて部活が引退して
自由な時間が増えたとて
おいそれと以前のようには出かけられない

受験の支援をしつつ
お金を貯め続ける
受験が終わったらあそこに連れて行こう
この前言っていた飯を食べに行こう
めいっぱい遊ぼうか
カレンダーを見て
卒業後次の始業までの休みの取り方を計画する
指折り数えて少しワクワクもして待っていた

そんな冬が終わった
良くも悪くも受験は終わり
彼女は卒業した
ああ、そういうことか
いくつかの試練をくぐり抜けて
彼女はまた少し大人になっていたことに

やっと気がついた