100%な朝を迎える方法

平凡な毎日の何気ない出来事を切り取っていく

「場を乱すことにはならないの」

夏休みにゼミの仲間で
バーベキューに行こうと声をかけられた

発起人の男女は
30人のゼミ生全員に声をかけているらしい
俺は担当班の奴以外は
あまり仲も良くはなかったので
はなから面倒臭さが先立ったが
殆どの人間が参加することを聞いて
輪を乱すのもどうかと思って
渋々ついて行くことにした

場所も遠いし屋外も好きじゃない
その昼からの笑顔の絶えないイベントに
俺はその日終始テンションが低くて
昼を食べ終わった頃には
すっかり飽きてしまった
川辺をとぼとぼ散歩して
これはいつお開きになるのだろうと嘆いた

夕陽が落ち
数人でランタンを囲んで皆が談笑している折
退屈すぎて欠伸がでる
1人の男が俺に声をかけてきた
「○○くんだっけ?」
男は俺の名前も朧げだった そして
「眠いの?」と聞いてきた
不意の咎め
「いや、別に」とだけ言った

つまらない男がつまらなくして居て
その場の空気を悪くする
つまりは俺はそういう人間なのだ