100%な朝を迎える方法

平凡な毎日の何気ない出来事を切り取っていく

「青色の空」

防波堤をひたすら歩き続ける
「ねえ、怒ってるの」
沈黙に耐えかねて後ろから声をかけた
「ねえ、ってば」
同じ歩幅で追いかける
「別に怒ってないよ」
なのに、2メートルの差が縮まらない
「じゃあ、なんで止まんないのさ」
夏の暑さが浜からの風で薄まる
「別にさ」
少し歩が緩む
そして振り返って
「お腹が空いただけだよ」
と微笑んだ

お互い並んで歩き出す
どこまでも どこまでも

何処かの店先のウインドベルが
涼しい音色を奏でていて
耳に心地よかったある夏の日の午後

日差しが眩しすぎてあくびが出た