100%な朝を迎える方法

平凡な毎日の何気ない出来事を切り取っていく

「あくび」

長ぇな、この話

堪えても堪えても
湧き上がるあくびを噛み殺す
目尻に溜まる涙を
額の汗を拭く仕草で眼に押しあてて
話を聞き続ける
ああ、マスクがあってよかったと
ふと思ったりする

頭の中は布団への憧れに支配され
暖かな毛布に包まれて
安堵の吐息をつきながら
深く深く眠るのだ
なんにも考えずにただひたすらと

熱い風呂に浸かって
軽く一杯ひっかけた後の
優雅な微睡みとして

でも
そんな至福の時は
まだまだ先の事だと
自分にしっとりと言い聞かせ
長い話の終わりをついつい探る