仕事の帰りに駅前の路地で一服していると足元に三センチくらいの細身の虫がいた 初めはゴキブリかと思ったが動きの緩慢なその虫を屈んでじっと目を凝らすと独特な手の形に見覚えがある オケラだった 手が水掻きみたいに外側に開いているケラというその虫はユ…
夕焼けで赤く染まる海岸沿いの国道を自転車で走りながら彼女の待つ駅に向かう潮の匂いが鼻をつき浜風が髪を撫で続けたはやる気持ちを落ち着かせても自然と漕ぐ脚の力が強くなる初夏の陽気が制服の背中を膨らませたもうすぐ もうすぐヘッドライトが眩しく感じ…
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