100%な朝を迎える方法

平凡な毎日の何気ない出来事を切り取っていく

「月」

高校の後輩が星の間を指差して
何か言った

“えっ?”

僕が聞き返す

“月” 

彼女が云う “綺麗な月”
僕は曖昧に返す
“あ、ああ…綺麗だね” って

その場を離れた僕を捕まえて
一連を見ていた友人が
嫉妬に駆られて言い付ける

絶対あの子、お前のこと って
だからもう一度僕は月を見た
しばらく見上げて思った

“そうかなぁ…”

それは見事なまん丸の
綺麗な明るい月だった