100%な朝を迎える方法

平凡な毎日の何気ない出来事を切り取っていく

「静寂」

かむばしく鳴き続ける蝉の声と
少しだけ涼しいそよ風が
街灯にほのかに照らされて
心地よいばかりの夏の夜
彼女は灯りのたもとに両手を差し伸べ
応えるように
彼はそのたもとの元に片手を差し出した
何も聞こえず
何もしゃべらず
ただ蝉の声だけがその周りを
かこんでいた