2022-08-22 「花火」 創作 毎日毎日もう勘弁してほしいと思っていた猛暑はいっときの霧雨によってあっという間に絡め取られてしまった 涼しくなった夕闇の公園でよちよち歩きの子供を二人かかえた家族が誰もいない公園で花火をしていた遠い街灯のほの暗い中に灯る一本の蝋燭の炎は綺麗で母親がひとりの肩をつかみ近寄らないようにして父親がもうひとりの娘の手に持った棒を炎に近づけると弾ける音とともに小さな歓声が響き周りが赤や緑に明るく灯った もうすぐ夏が終わるもうせつなくなった