2022-02-09 「幸福の羽根」 創作 散文詩 文芸 改札を出ると数十人の女子高生が緑の羽根の募金を大声で呼びかけていた手を引いていた娘に数十円を握らせ募金に行かせる箱にお金を入れるとひとりの生徒が“ありがと”と言って屈んで娘の左胸に羽根を付けてくれた何の募金かなんて説明してもわかる年齢ではないただ自分が行った行為で感謝された事がいいことをしたのだと理解して鼻息荒く戻ってきた 家に帰ってきて胸の緑を見た嫁に「募金してきたの?」と言われると彼女は誇らしく羽根をぽんぽんと叩いた